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浴衣は盛るな [人形装束と着物]

平成22年8月23日(月)

お盆を過ぎたら浴衣は終りというのが昔からの慣しですが、
今は温暖化でそうも言ってられませんね。今日は処暑なのに猛暑でした。
さて今年の夏も街で浴衣姿を沢山見かけて、眼福でございました。
何だか今年は、ヘアもメイクもこれでもか!!とばかり、
盛りまくったお嬢さんの浴衣姿を度々見かけたんですけど、
正直、惜しいなぁと思ってしまいました。ゴスロリ浴衣ならともかくも。
せっかく浴衣着たんだから!!と、張り切ってしまう気持ちは解らないでも無いけど、
浴衣の時くらい、すっきりさっぱり清楚にまとめた方が、
おっ、と見直されるように思うんですけど〜。
でもまあ、若い時は何でも一生懸命になっちゃうものですもんね。
knplyukata.jpg
↑銀座の金春通りで、金春祭の席券を配っていた人達。
揃いの五星模様の浴衣が素敵でした。あの浴衣、見てると欲しくなります。
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カテゴリで反省 [人形装束と着物]

平成22年2月6日(土)

ブログのカテゴリ「人形装束と着物」から、記事を一部削除、訂正させて頂きました。
実は、記事の典拠に対するお問い合せを時々頂くのですけど、
私は装束や着物の専門家ではないので、迂闊な事をお答えする事ははばかられます。
どうかご容赦下さい。
それに出所が書籍やネットだけでは無いので、
お答えしようにも、ちょっと大変な事になってしまいます。
素人が無責任に好き放題な事を書き散らしてしまったせいで、
誤解や御心配をおかけしてしまい大変申し訳なく思います。ホントにゴメンなさい。

だけどカテゴリ「人形装束と着物」へは、検索でとても沢山アクセス頂いてるんですよ。
あんまり役に立たない記事なのに申し訳ないとは思いつつ、
着物や装束にご興味をお持ちの方がこんなにいらっしゃるのかなと、
ちょっと嬉しい気持ちです。
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浴衣の自由 [人形装束と着物]

平成21年6月11日(木)

今日は暦の入梅、東京は昨日梅雨入りしました。
浴衣の季節が近付いて来ましたね。

先日どこかで、「和」がブームになるのは、
それが失われた過去の遺物だからだというような所説を聞きました。
なるほどなぁと納得してしまった自分に何だか納得いかなかったりして。

でも確かに、街中に和服姿の人なんて少ししかいないし、
紙箱みたいな味気ない建物ばかり増えるし、
和小物は沢山売ってても、和道具はなかなか売ってなかったりするし。
多分「和」というより「和風」がブームなのかな。
日本の中でジャポニズムが起きてるようなもんなんでしょうか。
そこまで遺物化してるとは、あまり思いたくはないですけども…。

「和」って良くも悪くも形式が第一ですもんね。
型通りを少し外れた「和風」くらいが気楽で馴染みやすいのかも。
浴衣がブームになってるのだって、それが昔は湯上がりなんかに着る、
ちょっとひっかけ着みたいな気楽な着物だったからなんでしょうね。
多少首をひねるようなアレンジしても、浴衣だからまぁいっか〜で、許容されますもんね。
楽しんだ方がいいじゃないですか。
むしろ浴衣も流行らないようになったら日本もう終わりかも…なんて。

そんなわけで、今年はどんな愉快な浴衣が現れるだろうかと、毎年楽しみにしている私です。

↓今日のラクガキ。
misml.gif
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袴下ぶっ裂きショック [人形装束と着物]

平成21年3月14日(土)

袴姿のお嬢さんをよく見かける季節になりましたね。

年末年始の頃だったかなぁ。
デパートの呉服売場で卒業袴セットがずらりと吊るされてるのを見て、
わぁ可愛い!!と喜んで眺めてたんですよ。
で、袴の下の振袖が凄い事になってるのを知って、結構ショックを受けました。

身丈が膝下辺りまでしかない…後ろの裾がぶっ裂きになってる…。
bussaki.gif
今はみんなこんな感じなんだそうですね。
見るからに動き易そうだけど、どうにも妙な違和感が頭から離れないんですよ。
何かどっかで見た事ある形のような〜…。

そうそう、思い出した!! 武道の胴着!!
丁度こんな感じの仕立てになってるんですよねぇ。
そりゃ動きやすい筈ですわ。武器持って立ち回りができるくらいですもの。
礼装の振袖が、稽古着の胴着と同じような仕立てになってるから、
何だか変な感覚に襲われたんですね。

こんなに活動的な仕立てなら、
いっそホントに学校の制服にしちゃったらどうだろうなんて思いました。
着物の袖は元禄袖か、いっそ筒袖にすれば袂も邪魔にならないし、
身頃に紐付きにすれば帯も締めなくても良いし。
袴の腰紐は飾りのリボンベルトにして、ホックやボタンで簡単にはける様にして。
女子は行灯、男子は馬乗り。
襦袢は嘘つきか、洋シャツやタートルでも良さそうです。履物も洋靴で。
…どうでしょう?こんな姿が巷にあふれたら、とっても素敵だと思うんだけどなぁ。
seifkmontsuki.gif
↓おまけ。昔描いた同人誌から。
hakamaz.gif

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虫垂れ流行れ [人形装束と着物]

平成20年5月3日(土)

今月からTVの天気予報に紫外線情報が始まりましたね。
溶接マスクみたいな顔面サンバイザーが流行るくらいだから、市女笠に虫の垂れ衣も、
現代風にアレンジして作れば大流行するんじゃないかと思ってしまいます。
mushitare.jpg
↑どうでしょう?これ。
顔面どころか全身をカバーできるし、日傘と違って柄を持たなくていいから、
両手は自由だし。活動的で便利じゃないでしょうか。

難点は、笠が大きくてかさばる事でしょうかねぇ。(洒落じゃないですよ)
どこか器用なメーカーさん、コンパクトに折り畳める虫垂れセット
開発してくれないでしょうか?
勿論UVカット加工も忘れないで下さいね〜♪
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もう浴衣 [人形装束と着物]

平成20年4月25日(金)

今月の初旬には、今年の新作浴衣のお知らせが届きました。
去年、一昨年とお世話になった呉服屋さんから。
早いな〜、もうそんな時季ですか。
幸い(?)今年は気に入った柄がなかったので、新調せずに済みそうです。
お金なくても好きな柄があると、
ついつい無理して作っちゃいますからねぇ、浴衣って。

最近は色んな浴衣が出て来て取り沙汰されてますけど、
ゴスロリ浴衣もミニ浴衣も、結構可愛いと思ってしまうんですよね、私は。
ミニ浴衣なんか「まんが日本昔ばなし」みたいで、懐しくて好いじゃないですか。

むしろ気になるのは柄です。
洋服世代にも親しみ易いようにって、
安っぽいハンカチの柄みたいな浴衣は、何か興醒めしてしまう…。
パステルトーンで確かに可愛いけど、見た目にちっとも涼しくないんですよねぇ…。
感覚が古いのかなあ、自分。

↓今日のラクガキ。
mochikaeru.jpg
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袴でGO [人形装束と着物]

平成20年3月22日(土)

可愛い袴姿のお嬢さんをよく見かける時季ですね。
袴、大好きですよ。着流し姿より見てて安心感があるし。

袴と言えば、先日、陽気の良い日に剣道着姿で自転車乗ってるおじさん(失敬)見かけました。
ママチャリの前カゴに竹刀突っ込んで、の〜んびりペダルこいでました。
着替えるのが面倒だったのかなぁ。ちょっとびっくりしました。
とか言って、私も昔、薙刀習ってた時に胴着姿のまま原付乗っちゃったりしてました(恥)。
人のことは言えませんって。

中世辺りの「裳袴」が復活しないかな。「湯巻き」「しびらだつもの」とも呼ばれてたヤツです。
巻スカート式だから、軽くてはくのも簡単そうだし。
戦乱の時代は女性の着物も機能重視で活動的なんですね。
巴御前や板額御前みたいな女人が、そこかしこにいたんだそうな。まあ、戦は勘弁ですけどね…。
mobakama.jpg
この腰に巻く布、小さい女の子は着けていないんですね。大人の女の証なんですって。
着物の中に着けても、着物の外に着けても意味合いは同じで、
成人女性がまず身に着けるべきものだって。
平安時代の女房装束だって、目上の人の前に出る時は、
唐衣よりもまず裳だけは着けなければいけないものだったそうですし。
そういや「裳着」って成女式ですもんね。
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着物は魔物 [人形装束と着物]

平成19年8月16日(木)

この酷暑の中、所用で度々都心に出向いてたら見事に暑気あたり。
都会の夏は田舎者にはきっついです。ビルの外壁やら路駐の車やら、
ありとあらゆる物から反射熱が襲ってきますから。

だけど出向いた先が主に新橋辺りだったので、土地柄もあってか和装の方を多く見かけて、
なんか得した気分になれました。
角帯を「片ばさみ※」に結んだお兄さんも見かけたし♪(※07年7月10日の日記参照)
駅のホームで、渋い藍模様の浴衣に、帯を貝の口にキリッと結んだ後姿のお嬢さんを見かけて、
「おっ」とばかりにチラチラ見てたんですけど、振り返ったらなんと60代くらいのお姉様でした。

がーーーん、負けた!!と思いましたわ。

いやもうハナから勝負になんかなりませんけども。後姿は20代くらいに見えましたよ。
多分きっと、とても着物を着慣れた方なんだと思います。颯爽としてました。

着物って、時に着る人の品性を残酷なまでにあらわにして見せますものねぇ。コワイコワイ。
定規で計ったかのような隙のない着付けをしていても、
どこか品のない姿になってしまう方もいれば、
鎖骨が見えるくらいにさっくりした着付けをしていても、
えも言われぬ品性を漂わせる方もいるし。まさしく魔物。着物って。

↓新橋では宅急便も和風♪

可愛い下げ看板。→


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清経ファッションショー(能装束) [人形装束と着物]

平成19年8月7日(火)

能装束の公開講座を見て来ました。
正直言って能って眠たいばっかでワケワカランのですが(スミマセン)、
装束が独特で面白そうだし、更に着付け方まで見せてくれるというもので。

最初は半襦袢に股引姿で現れた若い能楽師さん。普通の和装下着風で意外でした。
衣装は「清経(きよつね)」。平家の武将です。
kosohan.jpg 小袖と「半切(はんぎり)」という袴装着後、上着の「長絹(ちょうけん)」装着。
chohken.jpg 半切は背中にY字型の木の棒を挟んで、そこに差し込んでました。
それであんなにぼっこり膨らむわけですね。
肩脱ぎした長絹は背中で縦に丸めて、矢を入れる箙(えびら)に見立てると。なるほど〜。

太刀をはき面を着けたら「清経」いっちょ上がり。

さすがに間近で舞われると迫力あります…。子供が見たら泣くかも。

しかし講師の方がやたらとギャグを飛ばすので、
面の下でしょっちゅう吹き出し笑いがしてました。いいのか(笑)。


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なんで雅楽? [人形装束と着物]

平成19年8月3日(金)

8/1に埼玉の大宮氷川神社の例大祭に行ってきました。
「東游(あづまあそび)」の奉納が見たかったので。
それにしても私、なんで雅楽が好きなんでしょうなぁ。昔ッからそうでした。
どの曲も同じような感じなのに(スミマセン)。
もしかしたら、かえってそういう所がいいのかも知れません。
あるものをあるがままに演じて、
人の心に訴えかけようとする強い意志のようなものが感じられないから。
だから安心して観て、聴いていられるのかも。

↓楽人さん達。白い小忌衣(おみごろも)姿が素敵です。
↓舞人さん達。途中で艶やかな肩脱ぎ姿に。白、紺、紅の配色が日射しに映えて眩しいです。

和琴(わごん)の裏側初めて見ました。→

↓裾(きょ)が石帯(せきたい)からずり落ちそうになってて神職さんに直されてたお兄さん。
くしゃくしゃになってます。なんか可愛い♪

神事の後、神職さんが参拝客の群れ(私もその中の一人)に捕まって、
質問攻めに遭ってるよくある光景に出くわしたんですが、ちょっとやりとりが面白かったです。

神職「勅使が毎年来るのはうちの神社だけなんですよ。」

客「伊勢神宮は?」

神職「あそこは勅使じゃなくて御本人が来るから別格です。」

客「あぁ〜。」

そういやそうでした。
伊勢市民は参道沿いに警官が立ち並ぶと
「あ、今日はどなたか(皇族)参られるのかな。」と思うわけです。結構日常の風景。


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細帯タマラン [人形装束と着物]

平成19年7月10日(火)

そろそろ町中に浴衣姿が見られる頃になりましたね。
帯の結びは女は一文字、男は片ばさみが個人的に一番イカス!!と思ってるんですが、
どっちもあんまり見かけません。シンプル過ぎて張り切り甲斐がないからかな〜。
今回もジェニー人形に着付けてみようとしたんですけど、
小さ過ぎて上手く結べなかったので絵に描いてみました。

どちらも元は男結びだったのを、後に女性も結ぶようになったそうです。
左の「一文字」は袴の下にもよく結ばれてますね。腰板を乗っけるのに都合がいいんです。
この結び方は、文庫結びの羽を屏風だたみにせず、くるくるっと巻きたたんで、
ぴしっと横一文字になるように結んだものです。
男女どちらが結んでも少し中性的な匂いがして、
なかなか趣き深いと私は思うんですが…どうでしょ?

右の「片ばさみ」は時代劇で武士が着流し姿の時によく結んでますね。
刀を差すと、よりしっかり締まる結び方なんだそうです。
こちらはきゅっと結んだたれ先を、そのまま帯の間にしゅっと挟み込んだだけのもの。
この結び方は、四寸幅の女帯で結ぶと変に仇っぽくなる気がして、
個人的にはあまり好きではないんです。
この結びの美しさは、細い男帯でこそ発揮されるような気がするんですよね。
腰から下へ流れるラインを帯のたれ先の線が強調して、それはもう色っぽいの何の。
是非ぜひ流行って頂きたい結び方です。


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うそフィギュアの愉しみ [人形装束と着物]

平成19年5月25日(金)

いやその…100均ショップで手頃なフェルトを見つけたもので…。
つい作ってしまいました。おバカでスミマセン。

↓金魚姉さんの嘘フィギュア。横座り。

↓台に座ってもらいました。

いっぺん清姫さんのしっぽも作ってみたい気がするけど、
人外度 強いから怖いだけかなあ。とぐろ巻かすの大変そう。

ちなみにクロちゃんもいます。(笑)

※昔の漫画知らない人ゴメンなさい。


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パンチラ装束 [人形装束と着物]

平成19年5月18日(金)

また変なタイトルでスミマセン。
帰省中、伊勢神宮の内宮で、舞楽の奉納があったので観て来ました。

↓「承和楽(しょうわらく)」。作られた時の年号を冠する曲だそうです。
木の陰でよく見えませんが四人舞です。 showarak1.jpg

表袴(うえのはかま)って股あき式なので、足を上げると内股からも赤い下袴が見えます。
計算されたパンチラですな。変なとこ注目してゴメンなさい。 showarak2.jpg

↓「胡蝶(こちょう)」。可愛いぞ! 麗しいぞ!
読んで字のごとく蝶の遊び戯れる様を表した曲だそうです。童子か女子で舞われます。四人舞。 kocho1.jpg

指貫(さしぬき)なので残念ながらパンチラは脇の股立(ももだち)からのみ(笑)。
しかも女性は腰が細いからか、身頃がかぶっちゃって殆ど見えません。 kocho2.jpg

後姿が素敵!!

↓能の奉納もありました。「東北」。金春流。 no1.jpg

和泉式部登場。


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時代結び、帯結び [人形装束と着物]

平成19年3月21日(水)

平十郎結びの実際の感じを見てみたくて人形に着せてみました。

↓ほらほら、やっぱり可愛いわ〜♪。今も流行ればいいのに。

ついでに、時代劇なんかでよく見かける帯結びもやってみました。

「角出し(つのだし)」
町人女性がよく結んでます。現在の名古屋帯で結ぶ角出し(銀座結び)とは結び方が違います。

「だらり」
お江戸のお嬢様が結んでます。固結び式です。

「やの字」
半幅帯。吉弥(きちや)とも引き抜き貝の口とも呼ばれる結び方。
下働きの女性がよく結んでます。

「文庫」
お武家の女性の結び方。形を整えるのが難しいです…。

「立て矢の字」
これも難しい…。御殿女中の結び方。
着物の裾を引いている時は殿中で、右矢の字に、
裾を端折っている時は外出時で、左矢の字に結ぶそうです。
外出時は何があるか判らないので、武器を扱う時に邪魔にならないようにだとか。
こんな感じ?↓


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平安時代もノーパン [人形装束と着物]

平成19年1月27日(土)

納豆騒動も一段落して、ようやっと落ち着いて買い物に行けるようになりました。やれやれ。
結局、納豆ダイエットはねつ造だったんですねぇ。納豆には何の罪もないのに。

それはまぁ置いといて。久し振りに人形装束です。

↓右は水干(すいかん)に四幅指貫(よのさしぬき)です。男子用です。

四幅指貫(よのさしぬき)は『梁塵秘抄』に
「このごろみやこにはやるもの…」と歌われてるやつですね。
普通の指貫は六幅か八幅で仕立てるそうです。一幅は約40cmだそうなので、
両足にプリーツスカートはいてるようなもんですね。
ちなみに左の女性用の切袴は六幅仕立てです。

↓左は男性用の大口袴(おおぐちはかま)。巫女さんではありませんよ。これも四幅です。

右の女性用の袴とは腰紐を結ぶ位置が違います。左腰で内側に結びます。
これ、今で言うならTシャツにトランクスって感じですか。下着姿ですね。
ということは、上流階級は男子はパンチラ、
女子はパンツ丸見えスタイルで生活してたようなもんですね。
しかも平安時代は素っ裸に直に袴はいてたんだそうで、
女子なんて上は裸にブカブカの着物はおっただけですよ。帯も紐も何にもなし。危ないって。
今とは身体感覚が違ってたんでしょうけど、
まだ庶民の方がきっちりしたもの着てた印象さえ持ってしまいますわ。(庶民は小袖姿)

今よりずっと生きるのが難しい時代で、
生老病死も常に隣り合わせで身近過ぎる事だったせいなんでしょうか。
生理現象も生理的欲求も、生きていればこその証でしかなかったのかも。
みんなで雑魚寝してるとこに恋人が忍んできても平気、
壷装束でお供連れた女性が道端で排泄しても平気。

しかしまあ、私が子供の頃も近いようなものでしたけどね。
道端で着物の裾まくって立ちションするお婆さんもいたし、畑に下肥もまいてたし、
学校のトイレだって、まだ校舎と別棟で男女共用非水洗でしたよ。別に平気でしたもんね。
…ありゃ、またなんか下ネタになってしまってスミマセン。


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キモノノーパン伝説の謎 [人形装束と着物]

平成19年1月7日(日)

新年早々はしたないタイトルで失礼します。
もう随分昔の事ですが、TVの深夜番組で、成人の日に振袖姿のお嬢さん捕まえては
「パンツはいてますか?」って聞いて回ってるのを見た事がありまして。
…そんなの、はいてるって答えるに決まってるじゃないですか。
一生に一度の記念すべき日に、なんちゅう失敬な事を聞き回っとるんじゃい、
と、呆れ返った記憶があります。
まぁ、そんなアホ番組見ていた私も私なんですけどね…。

確かに、昔の女性は着物の下にパンツははいていませんでした。
でも決して下着を何も着けていなかったと言うわけではないんですね。
いわゆる「湯文字(ゆもじ)」とか「二幅(ふたの)」とか呼ばれる膝丈くらいの腰巻。
それが下着だったんですって。

この湯文字、今でも愛用している人の話によると、とても使い勝手が良い物だそうです。
ちょっと装着にコツがいるそうなんですが、お手洗いの都合を抜きにしても、
補整とガードルの機能まで果たしてくれる優れものだそうです。
廃れてしまったのは白木屋の火事以降と言うのが通説になってますけど、
逆に、なんでそんな時代にそんな事になるまで廃れなかったんでしょう?
私にとってはその事の方が疑問だったんですよね。いくら使い勝手が良いにしても。

そうしたら、どうやらそれは古い民間信仰に繋がってるらしいんですよ。
今でも言いますよね、寝転んでる人の上を跨ぐとその人の背が伸びないとか、
運気が下がるとかいう俗信。
古い習俗としては、床下に胞衣(えな)を埋めるとか、
胞衣を最初に跨いだ者をその子は一生恐れるようになるから、
まずは父親が跨ぐようにするとか。
関連するものとして、花嫁が婚家に入る時には
戸口の前に置かれた焚き火や赤い布を跨いで入るとか…。

つまりは、大地の霊力をお股から取り込む為なんだそうです。
…お股、恐るべし。

実は、元は男女共々そうだったらしいんだそうですよ、ノーパン。
後に男性は成人の証として褌(ふんどし)を締めるようになったけど、
女性は出産の都合なんかもあって、後々までそういう習俗が残ったのかも知れませんね。
かつて妊産婦を土間のむしろに隔離したりしたのも、元は穢れの為ではなく、
より大地に近い所でその霊力の助けを得易くする為だったんですって。

まぁアホなうんちくはこの辺にして、明日は成人の日ですね。
全国的にお天気は荒れ模様らしいとの事で、晴れ着が台無しにならないかと心配ですけど、
それもまた好い思い出になるのかも知れません。なんて、他人事だと思ってスミマセン。
毎年この時季は綺麗な振袖姿が沢山見られるので素直に嬉しいです。

↓今年の七草はサボりました…。


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夏の支度 [人形装束と着物]

平成18年7月15日(土)

昨日、仕立てを頼んでいた浴衣が届きました!!
なかなか好い仕上がりで感動です。ちゃんと居敷き当てまで付けてくれてあったし、
袖を通すのが楽しみです。
梅雨が明けて夏が来るのが待ち遠しいな。

夏ってご先祖様が帰って来る季節でもあるけど、
私たち生きてる人間も「元の日本人にかえる」季節でもあるような気がします。
どうしてなんでしょうね。夏だけにこんな言い様のない懐かしい気持ちを抱くのは。

↓昔の武家の女性の夏姿、腰巻小袖です。

足元がサンダル履きなのは見逃して下さい。
腰巻小袖、大好きなんですよ〜。
後姿なんか、腰からピョコンと耳が出てるみたいで可愛いの何のって。
ちょっと「脱皮しかけ」って感じもして、妖し気な美しさも覚えます。

↓お祭りシーズンも近いので股引(ももひき)も作ってみました。

縫ってみて解ったんですけど、股引ってとっても立体的に裁断されてるんですねぇ。
驚きました。
縫い合わせる前のパーツだけの状態だと、
どうしてこれがズボンの形になるんだ?って、わけワカランへんてこな図形なのに。
昔の人の創意工夫に感動です。


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雪駄を履いた陵王 [人形装束と着物]

平成18年5月8日(月)

さてGWも終わりましたね。皆様どんな思い出が出来ましたでしょうか。
私も帰省中の思い出話ばかりで申し訳ないのですけど、地元の神社で偶然にも雅楽の奉納があったので見て来ました。
この神社、小学校の時の遠足の定番で、境内が広くてちょっとした探検ができるので、自分でも時々自転車飛ばして遊びに行ってたとこです。実は伊勢国の総社だそうな。

最初の曲は「蘭陵王(らんりょうおう)」。
拝殿前で観客が待ち構えていると、なんと石段のたもとに陵王登場。演出がにくいですなー。

小雨模様だったので傘持ちの人、後ろには裾持ちの人がいます。
この陵王さん、よく見ると足元は白足袋に雪駄履きです。
拝殿に土足で上がらないためなんでしょうが、雪駄履いた陵王ってなんか庶民的で可愛らしいですね。普通は絲鞋(しかい)という絹糸で編んだ紐靴を履きます。

裾(きょ)が素敵!!

舞人は妙に線が細いから最初女性かと思いました。
被り物を取ったら、小柄ですらりとした可愛い男子学生さん。某大学の雅楽部の人でした。

続いて「抜頭(ばとう)」 の舞人登場。
観客の一人がしきりに「赤鬼、赤鬼。」と言ってました。確かにそう見えますね…。

ほらほら、またもや裾(きょ)が素敵!!

こちらも被り物を取ったら、小柄ですらりとした可愛い男子学生さんでした。
鬼なんて言われて可哀想に〜。


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振袖の思い出 [人形装束と着物]

平成18年1月11日(水)

今日は鏡開きでしたね。
鏡開きが終わるともう、お正月の名残りも無くなってちょっともの寂しいような感じがします。まぁ、まだ小正月なんてものもありますが。

そういや今年の成人の日はこの大雪騒ぎで、晴れ着どころじゃないってところも多かったんじゃないでしょうか。せっかくの一生一度の晴れ舞台なのに、勿体無いというか、残念というか・・・。

天災とは違うけど、ウン十年前の私の成人の日の思い出もチョットだけ寂しい思いしたのだっけ。本家の祖母ちゃんに振袖姿を見せに行ったら、祖母ちゃんには私の振袖が気に入らなかったみたいで、一緒に来てた友達の振袖のが好いってけなされてしまって・・・。

実はその時私が着てた振袖、いわゆる古着だったんですよ。
当時はまだ「新柄」なんて言葉が残ってた時代で、流れるような柄付けの振袖が流行していました。色も洋服感覚で押さえた色調が主流、生地も軽い無地紋のものばかりでした。
その中で私が着てたのは古典柄の定番、御所車。生地は重い紋縮緬、色は目にしみるような鮮やかな朱色で。
私は気に入ってたけど、たぶん祖母ちゃんから見たら、ひどい流行遅れの野暮ったい着物に映ったんでしょうね。
sakjo-mnclr.gif というわけで、今日の画像はその振袖の写真です。一応昭和50年代に作られた物らしいんですが・・・戦前みたいに見えますね。今も大事にしまってあるんですよ。私はもう着られませんけどね。


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紅の袴の謎 [人形装束と着物]

平成17年12月28日(水)

調子に乗って人形装束話もういっちょ。
昔むかし、『源氏物語』の古典エッセイか何かで気になる記述を読みました。
藤壷と光源氏の密通に関してのことで、袿は少し引っ張ればすぐに脱げてしまうが、袴の紐は簡単には解けないから、藤壷も最終的には自ら光を受け入れたのであろう、とか何とか。それがすごく疑問に思いましてね。

そうか?おまるが差し込めるくらい脇が開いてるのに、袴なんか脱がなくてもオッケーだったんじゃ…?それに光君、藤壷にあとで化けて出るくらい恨まれてるぞ…?って。

その当時は昔の装束の構造なんて調べようもなかったから、ずっと疑問のままになってたんですが、最近になってそういう資料が手に入り易くなってるのに気付きましてね。
それで、よせばいいのに作っちゃいましたよ、袴。
長袴だとスタンドが取り付けられないので、これは丈の短い切袴↓。

ジェニー人形だと生々しいので、画材屋で買ってきたモデル人形に着せてみました。赤い布がなかったので紫の袴になってますがご容赦を。
ほんとは袴の下は素っ裸なんですが、エロ画像になっちゃうので小袖を着せました。

ほらほら、袴の脇、太もも丸見えですよ。
この人形は等身大換算で約162センチ相当、しかもかなり足長体型です。試しにちょっと脇をまくってみたら、前も後ろも丸見えでした。(スミマセン)
平安時代の女性の平均身長が150センチ前後だそうなので、実際は多分膝までぱっくり開いてる感じです。そりゃもう、袴なんかはいたままでも…。
…なんて、確証があるわけでもないのに、勝手に一人で納得してるだけかも知れませんが。(ていうかそんなしょーもない疑問を晴らしたいがために、こんな物まで縫ってしまう自分って・・・。)

ついでなので、切袴だけの画像を↓。前紐をウエストに一周して脇で結ぶようになってるので、前の紐がこんなに長いのです。

袿も羽織らせてみました↓。平安時代の仕立てを参考にしたので、袖は身頃に全部くっついてます。


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人形マニアではないけれど・・・ [人形装束と着物]

平成17年12月26日(月)

今年の大河ドラマが「義経」だったから、と言うわけでもないんですが、こういう物を縫ってみました。一応、水干(すいかん)↓のつもり・・・。

被衣(かづき)姿↓

この被衣はいわゆる被衣仕立てになってます。かぶり易いように衿つけの位置がちょっと変わってます。右の普通仕立ての小袖と比べてみて下さい。↓

和服、特に昔の装束って構造がどうなってるのかよく解らないことが多くて、気になって調べる時がたまにあるんですよ。
で、平面図でなんとか解ったら、今度は立体で確認してみたくなって・・・。
最も解り易いのは等身大サイズで実物を作って着てみる事なんでしょうが、そんなの作るのも大変というか無理だし、(コスプレみたいで気恥ずかしいし)、しまっとくとこもないのでミニチュアで確認してみようと言う事になるわけです。

でも別に人形マニアじゃないので、材料の布地はその辺にある物で適当に間に合わせます。イメージが大体解ればいいんです。
上の衣装も、古ハンカチや古手拭い、菊綴じなんか古ボタンですよ。なんかちょっと可哀想かも・・・(笑)。

ちなみに、モデルのジェニー人形は学生時代に友達が皆でお誕生日に買ってくれた子です。もう顔のメイクなんか退色しちゃってるけど、今も役に立ってくれてるんですよー。
こういうのモデルにして、こんな絵↓描いてみたりしてるわけです。


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(C) 池部ハナコ IKEBE, Hanako   
池部ハナ子

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